真実は人を怒らせます。

世の中には、道徳や倫理にそぐわない真実というものが沢山あります。冷静な目で世の中を見つめ、自分の頭で考えれば、すべてが「美しい理屈」で回っているわけではないことがわかるはずです。なのに、そういうことを率直に表現すると「失言大臣だ」とか「イマドキの若い奴はなっとらん」とか、とかく攻撃してくる人がいるのも事実です。

そういう攻撃に対抗する唯一の手段。それが、定量的なデータに基づいた分析なのです。ニューヨークの犯罪が減った理由はジュリアーニ市長率いる警察が「割れ窓理論」を実施したからじゃない、中絶を許可する法律によって貧民層の出生率が減ったからだ。なんと嘆かわしい結論でしょう。

でも、そういう嘆かわしい現実をしかと受け止めた上でしか、本当に未来につながる政策を打つことができないのだと思います。怒っている場合じゃありません。

いつも耳あたりのよいことを言っている政治家と、つらい現実を正直に見つめる政治家と、どちらを支持しますか?