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カテゴリ: 小説

「村上春樹のおすすめ作品は?」

と、よく聞かれますが…その度に答えに困ってしまいます。
僕は村上春樹の小説が好きです。たぶんすべての小説を読んでいるし、作品によっては数十回読んだのもあります。

だけど、いざ「おすすめは?」と聞かれると難しい。
なぜなら村上作品は面白いと思うのだけど、決して人を幸せにする物語だとは思っていないからです。

内向的に世の中との感情の関わりを断つような生き方をする主人公に、共感して、そのとき救われたとしても…、それが幸せな生き方だと僕には確信が持てるわけもありません。

それで結局、僕がいつも答えるのが「蜂蜜パイ」という短篇。

「神の子どもたちはみな踊る」6篇の短編集のひとつなのですが、これは村上春樹のすべての小説のなかで、唯一ひとにお勧めできる作品です!なぜなら、ここにはきちんと辛くも幸せな人生が描かれているから。

この小説にいちばん好きなセリフがあります。
「世界これからどんどんよくなっていくんだ」というセリフ。
(すみません、美容に言葉尻が違うかも)

村上春樹らしからぬ、この言葉があらわしているのですが、とても希望をくれる、あたたかく、やさしい物語です。春樹嫌いの人でも、ぜひ一度読んでみてほしい一篇です。

―音楽と夕暮れをめぐる五つの物語―
目次: 老歌手、降っても晴れても、モールバンヒルズ、夜想曲、チェリスト

   たとえば村上春樹のように短編と長編でちがう顔を見せる作家がいるけれど、この短編集を読むと、カズオ・イシグロもそうだとわかる。長編とはまたちがったユーモアを交えて音楽を愛する人たちを描いていて、ますます好きになった。

   どれも映像的な作品という印象がある。舞台の美しさという意味でもそうだし、音楽があって、登場人物たちがいきいきと動き回り、ストーリーが巧妙に展開していく。

「老歌手」ではベニスの街をさまよっている気分を味わえるし、「降っても晴れても」では五感をフルに使いつつ、人間の妙な奥深さを体験できる。「モールバンヒルズ」では、イギリスの片田舎の風景を楽しみ、「夜想曲」ではセレブの生活を垣間見て、「チェリスト」ではイタリアの広場の雰囲気を味う。これに必ず音楽がついてくる。

   とはいえ描かれているのは、音楽を愛してやまない人たちが抱える苦い思いの数々だ。自分だけではどうにもならない世界で、人々が直面するドラマを面白おかしく描いている。でも、どこか切ないものが根底に流れている。そのトーンがまさにカズオ・イシグロの世界だと思う。登場する人たちは実にさまざまで、それこそめちゃくちゃな人もいるけれど、どういうわけだか、この人たちを全部合わせたのが自分なのかなという気になるのが不思議だ。

   家族、夫婦という関係の危うさを織り交ぜているので、より人間くさいものが味わえるのかもしれない。



(Reeko3さんの書評)

連作短編がほんとにいい味を出してくれています。

タイトルにもあるシズカの最後はあまりにも切ない。
しかし、その切なさは最後の最後で一気にくる。
それまでは様々な視点からのミステリー。

一気に読み終えたくなる作品でした。




(くーるりさんの書評) 

つかれたときはショートショートを。

3ページから10ページくらいの短編ばかりを1000編以上も書き続けた星新一。僕の愛読書の一つでした。どこの地域か、いつの時代か、よくわからないけれどちょっと近未来にありそうな話。

一篇一篇にウィットが効いていて、古今東西変わらないであろう人間くささが、短い文章の中にビビッドに描き出される。

いろいろなストレスに囚われて、リアリズムに陥りがちな仕事生活。つかれたときは、コーヒーでも飲みながら、ちょっと気楽な短篇を読んでみるのもいいかもしれません。

と、普通ならここで星新一を紹介する流れですが(笑)、最近見つけた短篇集を紹介。余命1年と宣告された妻のために、毎日一話ずつ、短編を書き続けた作家の夫。そうしてできあがった、短編集です。
(全部で1778話におよんだそうですよ!ということは。。。愛のなせる業ですね!)

ちょっと休みたいときにオススメの、ほっこり系ショートショートです。

「村上春樹は短編小説家である」と言われることが多くあります。

村上春樹は、長編の場合、最後までのストーリーを考えずに書き始めるそうです。書き出しのストーリーだけを考えて、つづきはその時の感情にあわせて書いていくとか。

だから感情的だったり、ストーリーは「え?これで終わりなの?」って場合がおおかったり。

でも短編になると、きちんとストーリーをつくりこんでいます。できるだけ言葉を削り、すくない文章で、しっかりした物語が構成されている。だから誰が読んでも面白い小説が多いです。
タイトルも変わっていて、魅力的なものが多くあります。

例えば…

◆パン屋再襲撃
◆四月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて
◆ファミリー・アフェア
◆TVピープル
◆午後の最後の芝生

この5はとくにおすすめです!
短編は気楽にいつでも読めてこの本も手元にあると、何度もパラパラと読み返したくなります。色あせることない初期の小説集です!

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