「あらゆる経営判断はある意味『実験』だ。だから実験を行う前提条件、実験方法、結果に至った原因の特定が求められる。それこそが経営ノウハウの蓄積になる。」

超格安のイタリアレストラン「サイゼリア」の経営者の言葉です。彼は東京理科大学出身で、よく「理系経営者」と言われます。でも、そんなレッテルを貼って、「理系っぽいなぁ」で終わらせるには、あまりに勿体ない名言です。

冒頭の言葉の裏には「正解は、自分の頭の中にはない。お客様に聞くまでわからないんだ!」という、とても謙虚な考え方が秘められているように思えます。

最近、流行りの「さっさと作って、顧客のもとで検証しなさい」というリーンスタートアップにも通じる考え方が、『実験』という、たった一語に込められています。

そんな考え方は、彼の著作のタイトルにも現れています。外食業界にいない人にこそ読んでもらいたい、ベンチャー精神とは何かが伝わってくる名著です。