今日は本を読もう!

本好きが集まり、本好きのために、日替わりで最高の本を紹介するページです。
Facebookも毎日更新中!
みんなで情報交換できるコミュニティなので、読者の方からの書評、レビュー、読書感想などもお待ちしてます!書評の投稿はこちらから

2012年05月

表紙からはとても想像できないのですが、このマンガは、村上春樹に通じるものがあります。つまりテーマが「記憶」と「思い出」なんです。例えば、ひときわ輝いていた、この一文。

「記憶も生きてるんだよ 成長するんだ」(矢野元晴)

これまでの僕にとっての「記憶」というのは、ある時点で形作られた「止まった」ものでした。映画や写真みたいに。
でも実はそうでなく、僕らと同じように変化し、成長するものなんだ、と。 確かに、僕が成長するに連れて、記憶のあり方も、思い出す風景も、少しずつ変化してるんだと、初めて感じた。

それは僕にとって新しい視点だったし、救いでした。記憶は失われるわけではなく、人ともに成長しているのだ!、と。

忘れてかけていた、10代の頃の輝かしくもう戻らない感情、後悔、純粋な思いそんな幸せに近い切なさをくれる本。「感情の裏側」まできちんと描いています。でも、とてもポジティブになれる本です。

最後に、僕等がいたの言葉から

----------------------------
どうかあなたにとって、
思い出はいつも
やさしくありますように
----------------------------

Selected by Copywriter

「経営者の仕事は、自分をクビにすることだと思います。」

今回紹介する本は、また胡散臭いビジネスの本なのだろうと思って読み始めました。でも、600ページにもなる全体を読むにつれて、実は本当の「経営の本」なのだということに気づきました。

冒頭の言葉は、僕が経営学を勉強していた学生の時、ゼミの先生に対して放った言葉です。(当時は理解されず、怒られました^^)

経営者の仕事は、自分の手と足を動かして働くことではありません。そうではなくて、自分がいなくても回っていくようにビジネスを組み立てていくことが仕事なのです。そのために人を雇い、パートナーシップを組み、製品やサービスを提供するのです。

この本には、そういう視点で、どうやってビジネスをはじめ、他の人の力を借りながら永続的にしていくか、という著者の体験に基づくノウハウがいっぱい詰まっています。なかには、時代が違っていたり、日米の環境のせいで、そのまま実行できないノウハウも入っています。

普通日本人がこの本を読むと、「この本に書いてあることはアメリカ人だから実行できたんだ。僕には無理だからやめておこう。」という感想を漏らして実行するのを断念することと思います。

だからこそ、チャンスです。

「特別な存在になりたかったら、他の人と違うことをしなさい。」― ココ・シャネル



比較的新しい本なのですが、もう新刊は出回っていないようです。友達がギフト用に買おうと思っても新刊が売っていなくて探すのに苦労していました。

<チャイコフスキー・コンクール>

4年に1回モスクワで開催される世界屈指の音楽コンクールの模様、舞台裏を、ピアニストの中村紘子氏が描いたノンフィクション。

世界トップレベルの奏者。名だたる審査員。規律正しく、音楽に対する姿勢は、とても厳しい。一般世界とはかけ離れている高貴な世界だと思っていました。
だけど、その裏側で、実はとても人間らしいドラマが繰り広げられていることを、この本は教えてくれます。クラシックの世界にとても親近感を覚えるし、より一層、クラシック音楽を好きになる一冊です。

おりしも今年のラ・フォルジュネ(毎年丸の内界隈で催されているクラッシクのイベント)はロシア音楽だそうです。残念ながら聴きに行くことはできませんでしたが、この本を通してピアノやロシアに浸ろうとおもいます。音楽に興味がある方は、ぜひ読んでみてください。

Selected by ある本屋店員

だから、ぼくらは
この働き方を選んだ

大企業をやめて"東京R不動産"をたちあげた人たちが書いた「働き方」の本です。「自分たちの働き方」を考えて、実行しはじめた人たちの”あたらしい働き方”が、すごく読みやすく書かれています。

よくある「こんな働き方をしたら、あなたも簡単に幸せになれる!」という類いの本ではありません。とにかく素直に「働き方」のことを考えている人の本だと思いました。

たとえば、おおざっぱに整理すると次の4つになるとか。

1やりたい仕事をする
2ちゃんとお金をかせぐ
3社会を豊かにする
4楽しい仲間と働く

このルールは、とてもシンプルで簡単に見えて、今の社会で実行するのは、すごく難しいもの。それに真剣に取り組んでいる人たちです。

働き方を考えることって、生き方を考えることに近いですよね。
そして今の日本で、きっとみんなが考えるべきことでもあります。

最後のセリフがとても印象に残りました。
“やっぱり一つだけ言うなら、僕らは自由でいたい。ボブディランも歌っている。「朝起きて、自分のやりたいことをやれる人。それが成功者だ」”

働き方はひとそれぞれ。それを前提にしつつ「自分にとって一番いい働き方」を考えるためのヒントが、たくさんちりばめられてます。

社会で働く人みんなに一度読んでもらいたい本です。昨日にひきつづき「働き方」の本のご紹介でした!

「天職」に悩む友人へ

【天職は寝て待て - 新しい転職・就活・キャリア論】

キャリア論の本です。本書はハウツー本ではなく、キャリアにはこんな考え方があるよというものです。転職を勧めるわけでも、否定するわけでもありません。
昨今の経済のダイナミズムの中1つの仕事を天職と定めることは難しい。また、見定めた将来も容易く途切れる。だから、その場に応じて変化しよう。そんな主旨です。

哲学やゲーム理論、心理学なども絡めながら展開していき、さくっと読めます。古典の引用もテンポをよくしています。
また、深く知りたい人には参考文献が紹介されています。五月病の方も読んでおくといいかと。

人間は宙ぶらりんの状態でいるとき、最も不安が湧き、何かにつかまりたくなるそうです。すぐに飛び付くのが習慣になってしまうのが、「青い鳥症候群」。

だから、そこでちょっと考えて踏みとどまってみること。そして、ゆっくり動こうってさ。

====
友人がフェイスブックで書いていたメッセージが目に止まったので、許可をもらって転載させてもらいました。スティーブ・ジョブズも言っていますが、点と点は、未来に向かってつなげるんじゃなくて、いつでも過去に向かって「つながる」ものなんですよね。キャリア、キャリアと意識するんじゃなくて、いつか点と点がつながるさ、と前向きに生きるのが最も幸せだと思います。

16世紀の神学者カルヴァンは、天職についてこう言っています。
「貴方が今ついている職こそ神が与えたものであり、その職で勤労に励むことが義務なのだ」

Selected by Entrepreneur

このページのトップヘ